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【特別座談会】経営のそばに専門家の知識を(3)~経営リスクを見えるように(前)
2011年4月18日

 ―資格士と経営者の関わり方についておうかがいします。先ほどのお話から、資格士は事務作業を代行者としてというよりも、経営者の外部ブレーンとしての需要の方が増してきているように感じました。

 松田 専門家だから見える部分というのは確かにあると思います。企業経営はリスクとリターンのバランスにあります。そのバランスを外部の目としてチェックできるのがそれぞれの資格士ではないでしょうか。

 ―社労士さんから見えるリスクはどのようなものなのでしょう。

社会保険労務士 松田 法子 氏 松田 労務リスクが主ですね。労使間のいさかいを事前に回避するための提案をさせていただきます。かつては「それくらいのことで」というような問題でも、今は訴訟にまで発展してしまうことがあります。その結果として数百万円、数千万円の出費が発生してしまうこともあるのです。金額としても中小企業にとっては大きな痛手となりますし、問題解決にかかる労力も大変なものになりますから、できるかぎり避けられるリスクは避けておく方が賢明だと思いますね。殴られた、パワーハラスメントを受けた、治療費、慰謝料と。昭和の時代の方はついていけていないことが現実にあるのです。

 ―労働審判の増加傾向は続いているようですね。

 松田 企業側にとって非常に厳しいと言えます。労働審判に至ると企業側にとって厳しい判断が下される傾向にありますから。結局、人は感情の生き物ですから、やり方によってうまくまとまることもありますし、その逆もあるのです。リスクは回避する、回避できなければうまく対処する、そのアドバイスをプロの目からさせていただくことが企業の発展につながっていくのではないかと思います。

税理士 山本 研太郎 氏 山本 おっしゃるように時代の流れというのは大きなキーワードだと思います。この流れに柔軟に対応できかどうかは大きな経営の分岐点になり得ますね。業歴が長い企業では昔の成功体験が今の時代には合わなくなっている場合もあります。業績を残している企業というのは、おしなべて会社が時代に即しているように感じますね。やり方を変えたり工夫を繰り返したり、と。逆に、前はこうやっていたからそれをただ引き継いでいる、というような硬直化しているところは現代では厳しいように思います。

 阿比留 創業者の方はお金がないときに、この少ない元手をどう使って、どうお金をつくるかというのを自分で一から管理していって会社が大きくなっていく過程を肌身で知っていらっしゃいます。お金の流れの全体像を把握できているのです。ところが、二代目以降はそういう力を鍛える機会に恵まれない場合があります。お金の流れの全体像が分からないと、変化の中で的確な経営判断をしていくのは難しくなるでしょうね。まずはお金の流れが分かることが大切です。

(つづく)

【司会進行:I・B事業部リーダー 緒方 克美】
【文・構成:柳 茂嘉】

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<参加者プロフィール>

阿比留 一裕阿比留 一裕(あびる・かずひろ)
公認会計士・税理士
1980年9月生まれ、長崎県出身。大阪大学在学中に公認会計士試験に合格。日本最大手の監査法人に勤務後、ヘッドハンティングにより地方銀行へ。現在は独立し、主に事業再生業務やM&A業務を行なっている。

税理士法人阿比留会計事務所
福岡市博多区中洲5-3-8アクア博多5F
TEL 092-287-9568


松田 法子松田 法子(まつだ・みちこ)
社会保険労務士
福岡県出身。九州大学卒業。2003年に社会保険労務士資格登録。社労士事務所勤務を経て04年に事務所開設。ファイナンシャルプランナーでもある。趣味は読書、ゴルフ、美酒美食。

松田社労士事務所
福岡市中央区大手門3-1-1 大手門高木ビル4F
TEL 092-725-6130


田中 雅敏田中 雅敏(たなか・まさとし)
弁護士・弁理士
1971年12月生まれ、山口県出身。慶應義塾大学卒業。99年に弁護士登録。現在、明倫法律事務所代表弁護士。趣味はマラソンと旅行。

明倫法律事務所
福岡市中央区天神1-6-8天神ツインビル7F
TEL 092-736-1550


山本 研太郎山本 研太郎(やまもと・けんたろう)
税理士
1971年12月生まれ、東京都出身。立教大学卒業後、大手生命保険会社を経て2007年に税理士登録。趣味は、お酒とゴルフ。

税理士法人エム・エイ・シー
福岡市博多区博多駅東1-16-23
TEL 092-431-3310

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