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経営者をバックアップする士業連携 情報発信を強めて資格士を身近に(2)
2011年5月18日

 経営を取り巻く環境は時々刻々と変化している。かつては問題にならなかったようなこともリスクとなって、いつ降りかかってくるか分からない時勢。気を張って八方手を尽くしたはずなのに、思わぬ落とし穴にはまってしまうこともあるのだ。経営者の側で、専門家として企業を見ている資格士やコンサルタントたちは、そんな心配を軽くしてくれる存在だ。今ではそれぞれ強みをより生かすために連携をとるケースも少なくないという。士業連携の先端を走る4名に、資格士と経営との関わり方を聞いた。

(聞き手:I・B事業部リーダー 緒方 克美)

士業座談会

<まずはトラブルに発展させない>

 ―今は経営者に付加価値のある知識をアドバイスできるかどうかが求められています。

中村伸一税理士事務所 税理士 中村 伸一 氏 中村 とくに最近感じるのが従業員との関わり方の変化です。労使紛争が多くなってきていますので。従業員との関わり方、規定や旅費の精算方法、退職金、残業手当など人に関する事項をどうしたらいいか、という相談が増えています。これはほとんどすべてのお客様から相談されます。それに対して社労士さんに相談したほうがよければ同席していただきますし、一緒にグループで解決していくような方策もとっています。まずは従業員さんとの関係を密にして、心と心の付き合いをすることが一番の予防ですよという話をすると、皆さん大きくうなずかれますね。問題を発生させる前に予防するということが何より大事です。

 青木 私も顧問契約という形態をとっている以上は、トラブルの未然防止が最重要になってきます。ですから、私から見える問題点に対してはアドバイスをさせていただきます。そのような予防に加えて私の場合は企業の再生という治療も施します。顧問先を再生するためには、多くの場合で売上の確保が非常に重要になります。広範におよぶ業務提携先と提携をして、私の顧問先に対しては全力で多方面から金融面、売上をサポートするという活動を行なっています。そのためには信頼関係が大切ですから、隠し立てすることなくすべてオープンにしていただくことを心がけています。

司法書士法人A.I.グローバル 司法書士 宮前 武司 氏 宮前 司法書士としては企業の方を相手にさせていただく際には、代書屋的な一面がとくに強くなりますね。会社法で保存義務が定められていたとしても、議事録を法令通り保存している、定款がしっかり整っている会社は滅多にありません。とくに小さな会社になると、社長は経営以外の分野にまでタッチする余裕がありません。そこは私たちでサポートして差し上げたいと思います。たとえば株式発行の手続きはこうですよ、株主名簿をこういうのをつくったらいいですよ、というアドバイスもしています。ではこういう場合はどうなのか、株式を売却したときの株の譲渡益って何なのか、と専門外の質問を受けることがありますが、そのときは中村先生に助けてくれと、その場で電話をかけることもありますね。

<資格士の連携でサービスが広がる>

 ―士業のワンストップサービスのニーズが高まっています。その取り組みについておうかがいします。

 清田 現在の福岡のアクティブイノベーショングループには弁護士と司法書士しかいませんが、地元で縁があって出会った方々との連携で、ワンストップが確立できるということを痛感しました。異なる士業の方やコンサルタントの方と一緒に取り組むことで、弁護士だけでは実現できないサービスが提供できます。それぞれの資格士がチームの窓口になることで仕事の幅が広がりますし、それが結果的にワンストップの実現につながっていると思います。

 宮前 やはり士業の連携というのは力強く感じます。先ほども申し上げましたが、経営者と接していると私の範囲外の要望を受けることがあります。そのときには他士業の方やコンサルタントの方と連携してやっていくことが経営問題解決のために必要になりますから。

 青木 コンサルタントも士業の方と非常に密な連携をとることが多いですね。顧問先でも、そこの顧問税理士、顧問会計士の先生とはすべてお会いしているし、人事面では社労士の先生に入ってもらいます。商号の変更や設備投資において不動産を購入するというときには、司法書士の先生に登記をお願いします。そういう意味では、私の立場では士業の先生とも金融機関とも良好な関係を保たねばなりません。経営者の希望を叶えるためには連携は重要ですね。

 中村 税理士というのは経営者の次にその会社に詳しいと思います。財務を知らないと会社の本質を知ることはできませんから。したがって、経営者の悩みを聞く場面も多いですね。税務以外のことは他士業の先生におうかがいする場面は数多いですよ。

(つづく)

【文・構成:柳 茂嘉】

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<参加者プロフィール>

青木 道生青木 道生(あおき・みちお)
経営コンサルタント。1982年9月生まれ。福岡県出身。立命館アジア太平洋大学卒業後、大手地方銀行勤務を経て2010年に独立。中小企業と金融機関を結ぶ架け橋として活躍している。趣味は国内・海外旅行。

アジア太平洋マネジメント
北九州市八幡西区永犬丸2-13-43
TEL 090-4990-5611
mail:info@APHD.jp


清田 知孝清田 知孝(きよた・ともたか)
弁護士。1980年6月生まれ。東京都出身。明治大学卒業後、2008年に弁護士登録。幅広い司法サービスを展開している。趣味は読書。

弁護士法人アクティブイノベーションウエスト
福岡市中央区天神1-10-17西日本ビル4F
TEL 092-716-4704
mail:kiyota@ai-lawyers.jp


中村 伸一中村 伸一(なかむら・しんいち)
税理士。1972年4月生まれ。北九州市門司区出身。西南学院大学卒業後、2008年に税理士事務所を開設。銀行出身の若手税理士として日々福岡を駆けまわる。趣味はバイクとサッカー観戦。

中村伸一税理士事務所
福岡市中央区天神2-3-36
TEL 092-724-0201
mail:nakamura@7641tax.jp


宮前 武司宮前 武司(みやまえ・たけし)
司法書士。1981年11月25日生まれ。北海道札幌市出身。北海学園大学法学部卒業後、2009年に司法書士登録。代書業務だけにとどまらないサービスを連携で実現。趣味は牧場見学。

司法書士法人A.I.グローバル
福岡市中央区天神1-10-17西日本ビル4F
TEL 092-737-3273
mail:t_miyamae@forcustomer.com

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