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事業承継・企業再編の参謀として(中)~高島司法書士事務所
2011年6月25日
高島司法書士事務所 司法書士 高島 謙太郎 氏

<事業継承のさまざまな手法を提案>

 ―新たな制度を基礎に学んでいるため、それをベースに応用が利くということですね。

 高島 はい。とくに最近多く聞かれる企業の悩みとして、事業継承の問題があります。中小企業というと、多くの場合がオーナー社長で、その社長がご高齢になり跡継ぎを考えるというケースです。

 ―たとえば、社長に子どもが3人いたとします。会社は長男に継がせたいが、財産はそれぞれに残したいというケースがあったとしたら、どのようなご提案をされるのですか。

 高島 議決権百倍株式など、やり方は数多くあります。今回のたとえで答えるなら、議決権のある株式を長男に譲り、議決権のない株式(議決権制限株式)を次男、三男に渡す、という方法もとれるでしょうね。

 ―それによって、どのような結果が生まれるのでしょうか。

髙島司法書士事務所 司法書士 髙島 謙太郎 氏 高島 長男は経営権がある株式を引き継ぐため、経営者として事業を受け継いでいくことになります。一方の次男、三男は、配当は優先的に受けられるけれども、経営にはタッチできません。要するに財産としては全員に分配されるけれど、経営自体には長男しか携われないようになるということです。これによって、社が混乱したり、家族で社を取り合うようなリスクを回避することができますから、有効な手立てだと思います。

 ―ほかにも、遺言を残すことができますね。

 高島 遺言は社長の思いを残すには有効な手段です。ただ、気をつけておくべきポイントはたくさんあります。たとえば遺留分(いりゅうぶん)というものがあって、たとえ遺言に全財産を長男に譲ると書いてあっても、次男、三男には、少ないですが遺産を受け取る権利が残ってしまうのです。遺言を書いたから大丈夫、ではなくて、これがもとで最悪の場合は家族が二分されるような事態にもなりかねません。

 ―事業継承は、多くの企業が抱えている根源的な悩みの1つだと思います。そこに強い司法書士さんのニーズは、今よりさらに高まっていくでしょうね。

 高島 事業を継承するのも、遺言を残すのも、大きく言えば子どもや会社への親心だと思います。社長の思いを実現することが大切ですし、その思いを伝えることが何より大事です。そこで私は、遺言書の最後に家族1人ひとりに一筆、言葉を残してあげることをよく提案しますね。親の心がわかれば納得するというケースも多いですから。

(つづく)

【文・構成:柳 茂嘉】

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高島 謙太郎高島 謙太郎(たかしま けんたろう)  1981年、福岡市生まれ。上智大学文学部でジャーナリズムを学ぶ。大手製薬会社勤務を経て2009年に司法書士試験合格。翌10年、高島司法書士事務所を開設。趣味は釣り、読書、ラーメン店めぐり。

高島司法書士事務所
福岡市中央区長浜2-5
TEL 092-713-4900

※高島の高は(はしごだか)

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