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需要高まる士業のセカンド・オピニオン
2011年8月 9日

 セカンド・オピニオンとは、最善の決断を下すために当事者以外に意見を求める行為のことで、一般的には主治医以外の医師に意見を求めるときなどに使われる言葉だ。最近では、この言葉が士業に対しても使われるようになってきた。

 企業経営に士業の力は必要不可欠だ。顧問として弁護士や税理士と契約するのは当然と考えられており、そのほかにも相続や不動産の問題は司法書士、労務関係は社会保険労務士、許認可関係は行政書士というように、専門家の力を必要とする場面は多い。
 一方で経営者は、一度つきあいを始めた士業を変えることに抵抗があった。専門的な知識を有する士業の優劣を判断することは難しく、同時に会社の内情を把握している士業との関係を断ち切ることに恐れがあったためだ。背景には需給ギャップの問題もあり、士業の売り手市場が長らく続いてきた側面もある。

 こうした経営者の意識が、最近になり加速度的に変わりつつある。顧問に限らず、優秀と思えるさまざまな士業の話を聞いてみたいとの欲求が高まっているのだ。経営者にとって士業との関係は、リスクヘッジやリスク管理の意味合いが強い。経営環境が激変している今、従来と同じリスクヘッジでは対応できなくなってきたことを、経営者も実感し始めているのだろう。

 より良い判断を下すために、判断材料を提供する専門家を、より優秀な人材へ変えたいとの欲求は、企業として成長を求める経営者ならば当然の考え方だ。さらには士業が余る時代という需給ギャップの逆転が、この傾向に拍車をかけている。

 士業に対するセカンド・オピニオンの需要増加は、士業の業界も市場原理が働く競争の時代に入ったことを意味している。仕事不足を嘆く士業も多いが、より高度な専門知識を武器に、企業経営者から選ばれる努力をしていかなければならない。士業にとっては厳しい時代だが、企業と士業の関係性を考えれば、これが健全な状態だろう。

【緒方 克美】

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