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事業再生にあたっての基本的な考え方(前)
2011年8月24日

税理士法人阿比留会計事務所 福岡事務所長
公認会計士・税理士 阿比留 一裕 氏

Q1:実際のところ、銀行って助けてくれるの?

 そもそもの根本的な話なのですが、「自分の会社が窮地に陥ったとき、銀行は助けてくれるのか?」という疑問があると思います。そこは安心していただきたいのですが、銀行はちゃんと助けてくれます。これは別に「銀行は社会の公器だ」とか「銀行は弱者を救済すべきだ」という精神論ではありません。銀行は営利企業であって、しかも多くの銀行は上場企業です。ですから、「金融支援をしてでも会社を助けた方が結果的に儲かる」のであれば、当然のように助けてくれます。この場合「助けない=儲けを捨てる」となるわけですから、そんなことをすれば株主から怒られますから。

Q2:銀行にとって「儲かる」って、どういうこと?

税理士法人阿比留会計事務所 福岡事務所長 公認会計士・税理士 阿比留 一裕 氏 では、銀行にとって「儲かる」というのはどういうことでしょうか?究極的には、銀行の関心事は「貸したお金がちゃんと返ってくること」「その分の利息がちゃんともらえること」それから「できれば貸したお金が社会的に意義のある使われ方をすること」の3つに集約されます。ですから、この3つの観点から考えて、銀行にとってメリットがあるかどうかを考えることになります。
 銀行の3つの関心事のなかでも、「貸したお金がちゃんと返ってくること」が一番重要です。なぜなら、銀行が貸しているお金というのは「預金者の皆さまから預かったお金」だからです。つまり、他人のお金を会社に貸しているわけですから、銀行が債権カットをするということは、日常生活で例えれば「友達から預かっているものを勝手に他人へあげてしまう」ということです。これは相当大変な話です。となれば、銀行に金融支援をお願いする場合には、銀行のこうした立場をきちんとわかったうえで話を進めないといけません。具体的には「お願いする金融支援金額の根拠」「金融支援に伴って、会社がどういう風に変わるのか」「金融支援を受けない場合と受けた場合とで、元本の返済額がどれだけ多くなるのか」をしっかりと示さなければいけません。
 とくに最後の「金融支援を受けない場合と受けた場合とで、元本の返済額がどれだけ多くなるのか」がきちんと示せないのであれば、「じゃあ、金融支援しない方が得ですよね」となって話はオシマイです。

(つづく)

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<プロフィール>
阿比留 一裕阿比留 一裕(あびる かずひろ)
1980年9月生まれ、長崎県出身。大阪大学在学中に公認会計士試験に合格。日本最大手の監査法人に勤務後、ヘッドハンティングにより地方銀行へ。現在は独立し、主に事業再生業務やM&A業務を行なっている。

税理士法人阿比留会計事務所 福岡事務所
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