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事業再生のカギを握る士業たち 経営者に問われる活用術(1)
2011年8月30日
税理士法人エム・エイ・シー 代表社員 税理士 山本 研太郎 氏
高島司法書士事務所 司法書士 高島 謙太郎 氏

 まだまだ先の見えない経済状況のなか、より大きな打撃を受け続けている中小企業。2009年12月の「金融円滑化法」施行後、事業再生に関わる動きもますます活発化している。日々、中小企業の経営者のかたわらにいながら実際に事業再生を手がけている士業のお2人に、現状と対策そして"真の再生"に必要な経営者と士業の関係のあり方を語ってもらった。

(聞き手:I・B事業部リーダー 緒方 克美)

<手遅れになる前に再生を持ちかける>

 ―日頃から企業経営者と関わりの深い士業の皆さんですが、現在、事業再生の相談はよくあるのですか。

税理士法人エム・エイ・シー 代表社員 税理士 山本 研太郎 氏 山本 企業側から相談にいらっしゃるよりも、経営者の方との付き合いのなかで「この先大丈夫かな」と思うところに、こちらから仕掛けていくといった方が多いかもしれませんね。というのも、相談にいらしたときは「もう遅い」という状態の場合があるからです。それを食い止めるために、早い段階から手を打っていく努力をしています。もともと業績や内容などは掴んでいますから、後は、経営者といかにコンセンサスを取っていくか。そこがうまく行けば、難しい状況でも意外とうまく進んでいけます。
 日頃の打ち合わせのなかでお互い問題意識は共有しており、「何かせんと、いかんね」という共通認識があるなかで、「このままじゃいかんですよ」と促すわけです。すすめる場合には銀行にも協力してもらう必要があるので、そのあたりも含めて話しますが、最初は、やっぱり経営者の方も嫌がるところではありますね。

 高島 税理士さんは、もともと経営の内情を分かる立場にいらっしゃいますが、司法書士の場合は、通常業務ではそうした課題がなかなか見えにくい。ですから、会社の役員変更登記や資本金を上げるという手続きの仕事にとどまらず、顧問として経営者の悩みなどを聞き、共有する努力が必要だと思っています。たとえ直接対応できなくても、士業同士のネットワークがありますので、誰に相談するかも含めて力になれることはありますから。

<各分野に精通した人材ネットワークで>

 ―事業再生には、ほかの士業の方とチームを組んであたるのですか。

 山本 社内だけで解決できるものもありますけど、法的にいろいろ絡んでくる場合には、いつも一緒に組んでいる弁護士さんに相談することもありますね。

 高島 私たちはチームを組むことが多いです。最初に税理士さんに相談が来る場合が多いのですが、そこからネットワークで私も声をかけられます。事業再生や会社法に精通した士業を集めてチームを組むわけです。弁護士さんは、基本的にスキームに法的な瑕疵がないかチェックして、どうしてもダメなら法的手続きに移行させるときに大きく関わります。経過をみながら、ご協力をいただくかたちです。

(つづく)

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山本 研太郎山本 研太郎(やまもと・けんたろう)
 1971年12月生まれ、東京都出身。立教大学卒業後、大手生命保険会社を経て2007年に税理士登録。趣味は、お酒とゴルフ。

税理士法人エム・エイ・シー
福岡市博多区博多駅東1-16-23
TEL 092-431-3310


高島 謙太郎高島 謙太郎(たかしま けんたろう)
 1981年、福岡市生まれ。上智大学文学部でジャーナリズムを学ぶ。大手製薬会社勤務を経て2009年に司法書士試験合格。翌10年、高島司法書士事務所を開設。趣味は釣り、読書、ラーメン店めぐり。

高島司法書士事務所
福岡市中央区長浜2-5
TEL 092-713-4900

※高島の高は(はしごだか)

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