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「65歳雇用」へ企業の対策と人材育成
2013年1月30日

bi_2.jpg 「65歳まで雇用」時代の到来に向けて、3月末までに企業の対策が求められている。希望者全員の雇用確保を図るために改正高年齢者雇用安定法が4月1日から施行され、継続雇用制度の対象者を限定できる仕組みが廃止されるためだ。
 福岡県社会保険労務士会(帆士宣洋会長)では、法改正への対策や人材育成・活用へ、中小企業社長や個人事業主を支援している。29日には、福岡市内で無料セミナー(福岡労働局委託事業)を開催した。

 65歳までの雇用継続が課題になっているのは、厚生年金(報酬比例部分)の支給開始年齢の引き上げが2013年4月1日から開始されるためだ。60歳定年で退職すると、年金受給までに収入のない空白期間ができる可能性があるからだ。
 4月1日施行の改正点は、労使協定で定める基準によって継続雇用の対象となる高年齢者を限定できる仕組みが廃止され、継続雇用制度の対象を雇用希望者全員としたことだ。

 気になるのは、現在、労使協定を結んで基準を設けている企業の取り扱いだ。12年間の経過措置が設けられており、年金受給年齢に達した高年齢者については、基準を引き続き適用できる。ただし、この経過措置を受けるには、3月31日までに基準を設けて実際に運用されていなければいけない。
 
 また、国は、雇用の安定のために、中小企業を支援するため、各種助成金・奨励金制度をつくっている。定年年齢の引き上げや希望者全員を対象とする継続雇用制度などを導入した中小企業への奨励金(20万円~120万円。3月31日終了予定)を活用するためにも、今年度中に就業規則などを整備する必要がある。

 セミナーでは、「賃金など労働条件をそのままで、希望者全員を雇用しなければいけないのか」などの事業主の疑問に答え、無料で個別相談にも応じた。
 福岡県社会保険労務士会会員の社会保険労務士(社労士)が、「法が求めているのは、継続雇用制度の導入であって、希望に合った労働条件での雇用を義務付けているものではない」「ただし、仕事内容が変わらないのに賃金だけ下げたらトラブルになる。社労士に相談して、就業規則や人材制度を整備してトラブルを未然に防いでほしい」とアドバイスした。

【山本 弘之】

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・福岡県社会保険労務士会

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