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ブラック企業電話相談に1,042件~厚労省発表、残業代不払いがトップ
2013年9月 3日

 厚生労働省が、若者の「使い捨て」の疑われる、いわゆるブラック企業に関する無料電話相談の結果(速報)を2日、発表した。寄せられた相談は1,042件だった。無料電話相談は9月1日に実施された。

 相談内容(複数回答)は、賃金不払い残業が最も多く、556件で、相談全体の5割以上を占めた。次いで、長時間・過重労働(同39.7%)、パワーハラスメント(同15.6%)の順だった。

nay.jpg 相談内容の上位3項目は、厚労省が各都道府県労働局、各労働基準監督署内などに設置している総合労働相談コーナーの相談と比較して、特徴的な結果となった。
 総合労働相談コーナーでは、2012年度に寄せられた民事上の個別労働紛争相談では、相談内容の上位3項目が「解雇」(全体の18.9%)、「いじめ・嫌がらせ」(同15.1%)、「労働条件の引き下げ」(同12.1%)。今回の無料電話相談は、長時間労働、過重労働、残業代不払いなどを重点にした結果、個別労働紛争として顕在化していない相談が多く寄せられたといえる。

 相談の対象労働者の年齢は、30~39歳が全体の24.3%、20~29歳が24.2%で合わせて約半数を占めた。次いで多かったのは、40~49歳の17.5%。相談が多かった業種は、1位が製造業、2位が商業でそれぞれ全体の約2割に上った。

 厚労省は、9月を「過重労働重点監督月間」として、いわゆるブラック企業に対し、集中的に監督指導などを実施している。無料電話相談は、その一環。「月間」では、対象企業約4,000社に対し、時間外・休日労働が36協定の範囲内であるか、賃金不払残業(サービス残業)がないかなどを確認し、法違反が認められた場合は是正指導する。重大・悪質な違反が確認された場合、労働基準監督署が送検し、公表するとしている。

 厚労省は、若者の「使い捨て」が疑われる企業への対策を強化する方針で、2014年度予算概算要求で、夜間・休日に労働基準法などに関して電話相談を受け付ける「労働条件相談ダイヤル」(常設)や、「わかものハローワーク」などへの「在職者向け相談窓口」を設置し、相談体制を強化する。また、同省ホームページで、労働基準法等の基礎知識・相談窓口をまとめた「労働条件相談ポータルサイト(仮称)」を開設したり、大学などでのセミナーを全国で開催したりして法令などを情報発信する施策を盛り込んでいる。

【山本 弘之】
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