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九州・山口・広島の地銀22行の13/9月期(中間)決算を検証(20)
2013年12月18日

5.自己資本比率(国内基準)から見える九州・山口・広島の地銀(22行)の実力度について
★第1位~第10位
◆自己資本比率が第6位の山口銀行(本店:山口県下関市)について検証する。  
 下の表は九州・山口・広島の地銀22行の自己資本比率(国内基準)順位表から抜き出したものである。

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・山口銀行は海外に3支店(釜山、青島、大連)を持ち、22行中ただ一行だけ自己資本比率(8%以上)の国際統一基準銀行である。
・山口県内には山口FGの中核をなす第一地銀の山口銀行(本店:山口県下関市)と第二地銀の西京銀行(本店:山口県周南市)の二行に、西中国信用金庫(本店:山口県下関市)が割り込む形になっている。
・業態が違うので比較にならないが参考までに西中国信用金庫について記述しておきたい。
 西中国信用金庫は2007年1月9日に山口県内に地盤を持つ下関信用金庫(下関市)、吉南信用金庫(山口市)、宇部信用金庫(宇部市)、津和野信用金庫(島根県鹿足郡津和野町)の対等合併により誕生。また2009年10月13日には、岩国信用金庫(岩国市)や下関市職員信用組合(下関市)を吸収合併し、山口県の中部・西部・東部および島根県に及ぶ広範なネットワークを持つ、県内最大(中国地区3位)の信用金庫である。

◆山口銀行と西京銀行との比較について
(1)山口銀行

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・上記の預金残高4兆5,832億円は譲渡性預金を除いたものである。前年比2,077億円増加しているものの、山口県内では470億円の増加である。
・貸出金残高3兆2,253億円は前年比172億円の増加にとどまっており、山口県内では▲261億円と減少している。

(2)西京銀行

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・譲渡性預金は1億円弱しかなく預金残高は9,468億円。前年比202億円増加しているものの、山口県内で246億円(県外が44億円減少)増加している。
・貸出金残高6,652億円は前年比497億円増加。そのうち山口県内で317億円増加している。

◆<上記表から見えるもの>
・山口銀行は山口県内で増加した預金は470億円しかなく大半は県外である。一方西京銀行の預金は県外で減少しているものの、山口県内では246億円増加しており、ボリュームから見ると健闘している。
・山口銀行の貸出金3兆2,253億円のほぼ半分は県外であり、表面上は西京銀行と6倍の格差はあるが、山口県内では3倍弱しかないのが分かる。しかも山口銀行は172億円増加しているものの、山口県内は▲261億円と低迷している。一方西京銀行は地元回帰の成果が実を結び317億円増加しており明暗を分けた。
・巷では、「山口銀行は3年前九州の営業を分割譲渡して北九州銀行を設立したが、優秀な人材を九州に集めた結果、山口県内は人材不足に陥っており、西京銀行だけでなく山口県内に支店のある福岡銀行や西日本シティ銀行などが、その隙をついて反転攻勢を強めている」との話が良く聞かれるようになった。福岡・広島の両翼に進出した山口FGではあるが、北九州銀行の設立によって本家の足元がすくわれる事態に陥っていると言えそうだ。

(つづく)
【北山 譲】

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