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九州・山口・広島の地銀22行の13/9月期(中間)決算を検証(24)
2013年12月25日

6.今後予想される金融再編について
 これまで23回にわたり、九州・山口・広島の地銀22行の決算を対象に財務内容を検証してきましたが、最後に当たり今後予想される金融再編について触れておきたい。

◆金融再編の前提条件
・高齢化の進んでいる県の人口は加速度的に減少していく。
・大手企業の地方工場は海外移転もしくは統廃合され、従業員は配置転換を余儀なくされる
・九州の場合、福岡市に「人・モノ・金」が集中する
・地方の個人資産は遺産相続によって大都市に移転する
・一時的な景気回復はあるにせよ長いスパンで見れば地方経済は縮小していく

◆そこで九州各県の人口順位と預金残高をもとに作成したのが下の表である。

<表からみえるもの>
・九州の総人口13,144千人のうち福岡県が5,095千人で、その比率は38.8%と4割近くを占めており、今後各県の人口が減少していく中で、福岡県のその比率は更に高まると見られている。
・九州全体の総預金37兆638億円のうち、福岡県は16兆3,769億円で、その比率は44.2%を占めており、人口比の38.8%と比較すると5.4ポイント上回っている。このことから人口が150万人を超えて成長を続けている福岡市に人・モノ・金が集中しいることが読み取れる。
・そのなかでふくおかFGグループ(福岡銀行・福岡中央銀行・親和銀行・熊本銀行)の総預金は11兆6,705億円(31.5%)。西日本シティ銀行グループ(西日本シティ銀行・長崎銀行・豊和銀行)の総預金は7兆3,244億円(19.8%)となっており、両グループの総預金を合計すると18兆9,949億円で、その比率は51.2%となり、この2グループで過半数を超える。
・九州各県の預金残高は、ほぼ表の人口順位の通りとなっている。ただ第3位の鹿児島県と第4位の長崎県の預金残高が逆転しているが、長崎県には第一地銀の十八銀行と親和銀行の2行が預金獲得競争をした努力の結果と見れば、ほぼ説明がつく。

★まとめ
1つの案として10年後に予想される九州の地銀の再編図を策定してみた。

ふくおかFG
・既存グループ  福岡銀行・親和銀行・熊本銀行
・新規加入グループ 福岡中央銀行

(2)西日本シティFG
・既存グループ  西日本シティ銀行・長崎銀行
・新規加入グループ 豊和銀行・佐賀共栄銀行・宮崎太陽銀行・南日本銀行

(3)西九州FG
・新規組成  肥後銀行・十八銀行・佐賀銀行・筑邦銀行

(4)東九州FG
・新規組成  鹿児島銀行・宮崎銀行・大分銀行

 上記は1つの案ではあるが、西九州FGと東九州FGが一足飛びに九州FGを新規組成することも考えられる。いずれにせよ首都圏で始まった東京都民銀行と八千代銀行との経営統合(2014年10月予定)が導火線となり、地方に波及することは必至と予想されている。果たしてどの様な枠組みとなるかは別として、九州の地銀も必ず金融再編に向かって動き出すことは間違いないと見られている。詳しくは「I・Bの新春特別号」に掲載する。

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(了)
【北山 譲】

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