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メガバンクに続き山口FGベア実施へ
2014年4月11日

山口銀行本店 山口フィナンシャルグループ(FG)(本社:山口県下関市、福田浩一社長)は、傘下の山口銀行、北九州銀行、もみじ銀行の各組合から「毎月の給与を平均1%引き上げる」ベースアップの要請に対し、10日までに応じる旨を回答したことが明らかになった。
 各組合は6月に開催される組合大会で承認を得た上で応諾することにしている。山口銀行、もみじ銀行のベアは17年ぶりで、実施は7月からとなる。
 大手銀行では、暴力団等への融資で金融当局の厳しい監督下にあるみずほ銀行が、先月13日、メガバンクでは、初めて19年ぶりに労組が要求する0.5%のベアとボーナス5%の増額を「満額回答」で受け入れる方針を表明。三菱東京UFJ銀行と三井住友銀行も月末までに労組の要求を受け入れている。

 金融業界では大手銀行や、NISAの恩恵を受けて業績が急回復している証券業界が、ベア実施に前向きな姿勢を示しているが、一方、地方銀行や信用金庫などの金融機関は、人口減少による地域経済の衰退など経営環境の悪化を理由に、ベア実施に慎重な姿勢を崩していない。

北九州銀行本店もみじ銀行本店

 山口FGの本社は安倍晋三首相のお膝元、山口県下関市にある。
 安倍首相は3月3日の参議院予算委員会で「私の地元の山口銀行はベアを表明した。こうした動きの広がりに期待したい」と答弁し、自らが掲げるアベノミクスによる賃上げが地方都市に波及することに期待感を示した。
 ただ、ベアに応じる方針を回答した山口FGやメガバンク3行を含む大手行とは対照的に、他の地銀にベア実施の広がりは今のところ見られていないのが現状だ。
 多くの地域金融機関からは、大手企業を中心に生産拠点の集約や海外へ移転する流れが続いていることや、長引く低金利で貸出による収益環境は厳しく、「まだベアを実施できる状況ではない」(大手地銀首脳)との声が大半を占めている。

 ある山口銀行のOBは皮肉を込めて、「この10年近く、他行と比べていろいろな手当てやボーナスを大幅にカットしていたのが実情だ。山口FGの福田浩一社長(兼山口銀行頭取)がベアを表明したのは、安倍総理の顔色を窺ってのパフォーマンスで、むしろ他行の首脳は苦々しい思いをしているのではないか」と語ったが、それが真相なのかもしれない。

【北山 譲】
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