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自転車危険行為、2回で講習・・・改正道交法施行令
2015年1月30日

 悪質な自転車運転者に安全講習を義務付けた改正道路交通法の施行令が閣議決定され、6月1日から施行される。「走る凶器」に対し、強化された取り締まりがいよいよスタートする。

<自転車事故の4割が福岡市、歩行者との事故増加>

jitensya.jpg 福岡県内で自転車が関連する交通事故は年間6,000件超(2014年)。従来の7,000件台から減少しているものの、歩行者との事故はこの2年増加している。県内の自転車事故の約4割が福岡市で発生している。なかでも、自転車と歩行者の事故の42%が中央区だ。とくに天神周辺の悪質自転車、自転車のマナー違反の傍若無人ぶりには、歩行者も自動車・バス運転手も迷惑を通り越して、危険を感じてきた。

 道交法が改正された理由は、自転車の交通事故が全国で年間13万件以上発生し、自転車対歩行者事故が10年前に比べて約1.3倍に増加し、交通事故を起こした自転車運転者の5分の3以上に法令違反があった一方、運転者に体系的な交通安全教育等の機会がなかったことが挙げられる。

 施行令では、信号無視や通行禁止違反、歩道での徐行違反や歩行者妨害、安全運転義務(法第七十条)違反など14項目を「危険行為」と定めた。3年間に危険行為で2回以上摘発された運転者に安全講習の受講を義務付け、受講をしなかった場合には5万円以下の罰金を科す。講習時間は3時間。

 福岡県内の自転車と歩行者の事故は年約100件。「取り締まられるから」ではなく、加害者にならないためにも、安全運転が求められる。歩行者との事故があれば、民事上の損害賠償額は、無灯火で走行中の自転車が歩行者と衝突し被害者に歩行困難となる後遺障害では約5,000万円(05年11月横浜地裁)、信号無視の自転車が横断歩道を歩行中の歩行者と衝突し死亡させた事故では約5,400万円(07年4月東京地裁)と高額に上る。

<原中県議が安全問題を繰り返し取り上げ>

 福岡県内のうち自転車事故が集中している福岡市中央区選出の原中誠志県議(民主党・県政クラブ)は、自転車の交通安全問題を県議会で繰り返し取り上げてきた。  悪質な運転の取り締まり強化とともに、学校現場での安全教育、企業への出前講習などの啓蒙・教育による安全ルールの徹底も求めてきた。ブレーキやライト設備のない自転車の販売や保険未加入を防ぐために、自転車を販売する際「ブレーキ、ライト、保険」の3点セットを義務付ける自転車販売条例制定も提言してきた。  自転車の通行環境という「ハード面」の整備についてもたびたび取り上げ、小川洋福岡県知事は「自転車交通問題が深刻である」との認識を示し、「整備が必要な路線を選定し、道路交通状況、整備の可能性を踏まえ、自転車道あるいは自転車専用通行帯など整備形態を検討したうえで、優先性を勘案して整備を進める」と答弁している。

 ますます増加する自転車利用者。とくに福岡市・天神地区では自転車による通勤が急増している。改正道交法の規制強化の効果に期待するとともに、安全教育、自転車レーン設置などの「ハード面」の整備を総合的に進め、安全を確保してほしい。

【山本 弘之】

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