ネットアイビーニュース

スペシャリスト(専門家)企業経営ネット

サポート事例
市民の安全より自己保身を貫く久留米市役所と鹿島建設の欠陥隠しを暴く(5)
2015年6月 2日

鹿島欠陥マンション裁判

一級建築士 仲盛昭二、一級建築士 星野信治

(イ) 柱と梁の不適切な配置及び鉄骨柱と梁が緊結されていない点について

 本件マンションの3通、6通の全階において、柱と梁の接合が工学的にも法的にも不適切な状態になっています。

z01_s.jpg

 これは、基本的に設計上の大きな誤りです。建築確認を審査した被告久留米市は当然の事ながらこの誤りの気付き設計者に対し指摘をし、設計の是正を求めるべきでした。建築の専門家が見れば誰もが「不可」と断言する非常識な架構です。現に建築確認審査機関の構造審査技術者(日本ERI株式会社北九州支店確認部 森園泰三次長)に、この図面を見せ、「この架構で建築確認を認められるか?」と尋ねたところ、「構造的に絶対にあり得ない架構であり、建築確認は絶対に認められない。構造計画を見直すよう促す。」という回答でした。

 鉄骨鉄筋コンクリート造(SRC造)は、鉄骨で骨組みを形成した外側に、鉄筋コンクリートを打設し、「鉄骨」と「鉄筋コンクリート」の累加強度により、建物の耐力を確保する構造です。当然のことながら、施工の順番としては、最初に、鉄骨を組み立てる訳ですので、鉄骨だけで自立できる必要があります。
 しかし、本件マンションの該当箇所の鉄骨の梁と柱は、図面上で計算すると、162.5mmも離れており(下図参照)、緊結されておらず、自立する事は不可能です。したがって、例え、コンクリートで覆われたとしても、梁の応力を柱に伝達することは不可能です。

z02_s.jpg

z03_s.jpg

(つづく)

≪ (4) | (6) ≫

新着情報
セミナー開催予定